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和文化を現代の生活にうまく取り入れて、心豊かな暮らしのお手伝いができれば幸いです。

茶道体験、選び方のポイントは?

茶道に興味がある・触れてみたい、海外から来た友人に日本文化を紹介したい、という人にとって、入口となるのは茶道体験講座ですよね。

そこで東京都を中心に「茶道体験」を謳っている施設について調べてみました。
すると、茶道体験といってもさまざまなタイプがあることが分かりました。

私自身も茶道に携わっている観点から、「茶道体験」を選ぶポイントについてご紹介したいと思います。

*こちらで紹介するのは、単発で開催されている「体験」に絞っています。
継続的にお稽古をする茶道教室の体験とは異なりますので、ご了承ください。

何を体験したいか?

ご自分が何を体験したいのか、希望を整理してみましょう。

「茶道体験」と呼ばれるものには、主に下記の3つのタイプがあります。

  1. 抹茶と和菓子の食べ方、作法を知る体験
    お客様としてのマナーを知る体験ですね。
  2. 自分で抹茶を点てる体験
    「1」に加えて、自宅で抹茶を楽しむコツが学べます。
  3. プロのお点前を見て、お茶会の雰囲気を楽しむ体験
    より正式な茶道の空間を体験することができます。

「3」にいくほど、より深く本格的な茶道体験をすることができます。

施設によっては、和菓子作りとセットだったり、石臼でお茶をひく体験、着物を着てお茶会体験に参加したりと、+αの体験ができるところもあります。

ご自分がどういった体験をしてみたいか、イメージしておきましょう。

正座する・しない?

抹茶と和菓子を食べるだけでも、30分程度の時間はかかります。
正座で足がしびれて、せっかくの抹茶や和菓子の味が味わえない!?
説明が頭に入らない・・・ということもあるかもしれません。

もし、正座に自信がなければ立礼(りゅうれい)といって、正座をしないでテーブルと椅子での体験を選ぶのも手かと思います。

本格的な体験になるほど、和室で行われるケースがほとんどとなります。
「茶道体験」と謳っている場合、もちろん「足はご自由に~」と言っていただけるはずなので、正座に自信がないからといって簡単に諦めないでくださいね!

しかし、そうは言ってもあからさまに足を崩すわけにはいかないので、長いフレアスカートを履いていくなど、足が目立たない工夫をしましょう!

所要時間と費用は?

体験内容の深さによって所要時間も長くなり、費用も高くなっていきます。
施設によっても幅がありますが、おおよその相場感は下記となります。

  • 抹茶と和菓子の食べ方、作法を知る体験
    所要時間:20~45分程度
    同席している人数によると思いますが、30分前後で終わるものが多いです。
    費用:2000~4000円程度

立礼(りゅうれい)もあれば、和室で体験するところなどもあります。

和室の場合、襖の開け方・閉め方といった和室での振る舞いのマナーも含まれることがありますので、気になる場合は事前に確認しておくと良いですね。

もし、作法などの説明は不要で、日本らしい空間で抹茶と和菓子を食べられれば良いという場合は、新宿御苑六義園浜離宮といった日本庭園で1000円弱で楽しむことも可能ですよ。

  • 自分で抹茶を点てる体験
    所要時間:45分~1時間
    使用する道具や抹茶の点て方など、説明が増えるので所要時間も少し長くなります。
    費用:3000~1万円程度

施設の格式、使用する道具によって金額の差が大きいように思います。日本文化を紹介するカルチャー施設などでは、気軽に体験できる分、比較的安いです。
一方、ホテルの茶室など、非日常な体験も味わいたい場合は、やはりそれに応じて高くなります。

  • プロのお点前を見て、お茶会の雰囲気を楽しむ体験
    所要時間:1時間~1時間半
    主に和室での振る舞いのレクチャー、お点前の拝見、抹茶をいただく流れとなります。
    費用:4000~1万円程度

やはりそれなりの手間がかかるため、費用も上がってきます。
本格的な体験となるため、実施している施設も少ないようです。

さらに懐石料理がセットとなるケースもあり、その場合は所要時間が1時間程度長くなり、費用も 2~3 万円程度となります。

開催人数について

2名以上で開催のところが多いです。
団体客も受け入れて、20~30人で開催といった施設もあるようです。

初めて茶道体験をするのであれば、先生の目が行き渡り、質問もしやすい環境が望ましいと思うので、5名程度、多くても10名程度の定員で開催しているところがおすすめです。

流派について

茶道には、さまざまな流派がありますが、体験の範囲で習うお点前や抹茶のいただき方には大きな差はないと思います。
実際、単発で開催している茶道体験において、流派を明示しているところはまずありませんので、気にせず参加してみてください。

終わりに

茶道体験、といってもその幅はかなり広いことがお分かりいただけたと思います。
一般に「茶道は敷居が高い」と言われることが多いですが、基本は抹茶と和菓子を楽しむものです!

ネットで「茶道体験」と検索するとさまざまな施設が挙がってくると思いますが、今回のポイントに添って、ぜひご自分に合った茶道体験を楽しんでください!