お茶会体験会 8月
お茶会体験会について
お茶会体験会は、初めて茶道に触れる方を対象にしたミニお茶会です。
”真・行・草”のお辞儀や扇子の使い方、床の間の拝見、お菓子やお茶のいただき方など、”お客様”として恥ずかしくない立ち居振る舞いを身に着けることができます。
*ご参加は、メンバーの方とご紹介の方に限らせていただいております。
ドイツからのお客様
以前このお茶会体験会に参加された方が、日本文化に触れる機会としてとても楽しんでくださったこともあり、今回はドイツ人のお友達を連れて参加してくださいました。
お友達は2週間ほどの夏休みのうち、香港を巡り、残り1週間を日本で過ごされたとのこと。そのうちの1日をこのお茶会のために時間を割いてくださったとは!とてもありがたかったです。
私はドイツ語が話せないので、都度通訳をしていただいてのお茶会でした。
まずはいつもの会と同じように、扇子の扱い方から。ドイツにも扇子はあるものの日本の扇子のように繊細なものはないそうです。
次は手の組み方を。裏千家では、座禅の手の組み方から由来していることから右手が上にきていることなど、流派による違いをお話いたしました。
そして、「真・行・草」のお辞儀。正座に慣れていらっしゃるのか、とても美しい姿勢でお辞儀をされていたのが印象的でした。
襖の開け方・閉め方も体験いただいてから、いざお茶室への席入りです。
一席目はお茶会らしく
床の間を拝見していただき、一席目はお点前をご覧いただきました。
お点前は平茶碗を使い、盛夏の時期に行う「洗い茶巾」をいたしました。
暑い時期だからこそ、水を滴らせて涼しさを感じていただくお点前です。
一つひとつの所作や手順について説明をすると、「なるほどー!」という感じでうんうんと頷いて興味深くお話を聞いていただき、ついこちらも力が入りましたw
今回の主菓子
鶴屋吉信の「宵花火(よいはなび)」です。
夏の夜空に花火が華やかに広がる様子がとても可愛らしく上品さのある和菓子です。
欧米の方はあんこが苦手な方も多いようですが、気に入ってくださり良かったです。
二服目はお点前体験を
二服目は、実際に点前座(てまえざ:お点前をするところ)に座っていただき、お互いにお茶を点てていただきました。
初めてとは思えないほどきめ細かいキレイな泡が立ち、こちらも驚きました!
記念写真もたくさん撮って楽しんでいただけたようです。
二服目のお菓子
徳島にある茜庵の「ゆうたま」をご用意しました。
寒天と果物の玉状のお菓子で、夏季限定だそうです。周りには砂糖がまぶされていて、カラフルな色合いがとても可愛らしいお菓子でした。
トルコの「キュタフヤ陶器」で見立てを
今回、海外からのお客様ということもあり、海外的な要素を取り入れられないかと検討し、トルコの「キュタフヤ陶器」も茶碗として「見立て」で使用しました。
「見立て」とは、本来茶道具ではないものを茶道具として「見立て」てお点前に取り込むことを言います。
このキュタフヤ陶器も見た時に「抹茶茶碗に使える!」と思い、購入したものでした(日本でですが・・・)。こうしてお披露目することができて良かったです。
終わりに
私自身、海外の方に茶道を披露することが長い間の目標でしたので、とても充実した時間を過ごすことができました。海外のお話を伺いながら、日本のことを紹介する文化交流はとても平和な気持ちになります。
今回の体験で茶道に非常に興味を持ってくださったそうで、「ドイツでお茶や器を探してみる!」と嬉しい言葉をいただきました(泣)。
今後もこうした文化交流の輪を広げていきたいと思います。
おまけ「茶室からの景色」
夏の日差しに映える青楓も素敵ですが、軒に映る池の水面の反射も素敵でした。