和を楽しみ、暮らしを豊かに

和文化を現代の生活にうまく取り入れて、心豊かな暮らしのお手伝いができれば幸いです。

季節と向かい合う

10月初めまで真夏のような暑さだったというのに、先週は12月の陽気と言われるほど一気に寒くなり、また盛り返して・・・と落ち着かない気候ですね。金木犀の香りも太陽の日差しに誘われて、また香り始めたようでほっとしております。

私は1年の中で秋が一番好きな季節です。特に10月は自分の生まれ月ということもあり、特別な月です。そして物心ついた時から、誕生日は栗ご飯を食べることを恒例にしています!社会人になってからは、必ずしも誕生日当日ではないですが、近い日程で必ずいただいています!!

最近では、ふるさと納税で栗を注文しています。今年もまた茨城県笠間市の栗をいただきました!コロンとした大きな利平栗はほっくりとして、甘味もありとても美味しいのです。季節を感じる旬のものをいただくのは、なんとも贅沢なご褒美ですね。まだ三分の一程度しかいただいていないので、残りは渋皮煮にしようか、もう一度栗ご飯にしようかとワクワクしています♪

 

茶道の世界では、10月は「名残の月」といって、11月には炉を開くことから、5月から始まった夏のお点前「風炉(ふろ)」が終わる、”名残惜しい月”という位置づけになります。これまで風炉のお点前ではお客様から一番遠い位置に釜を置き、熱さを遠ざけていましたが、少し肌寒くなってくる10月には少しお客様寄りに釜を近づける「中置き(なかおき)」というお点前をします。少しずつ移り行く季節に添ってお点前もまた変化していくのです。

 

季節と向かい合っていますか?

忙しい毎日を過ごしていると、つい会社と家の往復しかしていない・・・なんてことはないですか?移動の電車の中でも、つい携帯を見てしまい景色を見ることなく会社に着き、帰宅時は暗いのでろくに景色など見ていない、なんて日々を私はよく過ごしていました。。。

そんな時にお茶のお稽古で、季節とりどりのお花が床に設えられていたり、先生のお着物、お道具、お菓子で季節に気づかされ、心をほぐされ助けられることがよくありました。茶道に限らず、日本の文化は季節の移ろいを豊かに捉えていると思います。

お忙しくされている方にこそ、日本文化・季節の変化に触れ、心をほぐしていただけたらと思っています。