抹茶の種類・選び方
はじめに
おうちで抹茶を気軽に楽しんでいただきたいとご提案しましたが、いざ抹茶をご用意いただくにあたり、基本的な知識と購入のポイントについてご案内いたします。
※裏千家の観点でのご紹介となります。ご了承ください。
抹茶の種類
茶道でいただく抹茶には「濃茶(こいちゃ)」「薄茶(うすちゃ)」の2種類があります。その名の通り、味の濃さが違うほか、いただき方も異なります。
濃茶
薄茶よりも格式が高く、黒の楽茶碗でいただくのが基本となります。
本来であれば、2~5名程度で回し飲みをするものですが、コロナ禍により回し飲みは無くなっていると思います。「各服点て(かくふくだて)」と言って、一人一碗でいただく流れへと変わってきました。今後、回し飲みというスタイルには戻らないかもしれませんね。
濃茶というだけあって、抹茶の使用量が異なります。一人あたり抹茶の量は薄茶の約3倍となり、とろみがあります。
そのため、薄茶は「点てる(たてる)」と言うのに対し、濃茶は「練る(ねる)」と言います。
実際、茶筅の側面を茶碗の側面に擦るような感覚で練り上げていきます。
薄茶
一般的によく見かけるのが薄茶です。甘味処や観光地のお寺などでもいただくことができます。
1碗をひとりでいただきます。茶筅をシャカシャカ振って薄茶を作ることを「点てる(たてる)」と言います。
抹茶の購入のポイント
濃茶・薄茶どっち?
もちろんご自身のお好みで選んでいただいて問題ないのですが、濃茶を練るにはある程度の技術が要るので、ご自宅で楽しむには薄茶から試されたほうが良いと思います。
抹茶は、濃茶・薄茶どちらにも使えるタイプもありますが、濃茶用・薄茶用とで分かれているものもありますので、購入の際にご注意ください。ご参考までに、抹茶の名前が「〇〇の昔」となっているものは濃茶、「〇〇の白」は薄茶が多いです。
製菓用の抹茶は恐らく発色の良さなどが考慮されているように思います。薄茶でいただくのであれば、やはり茶道用の抹茶がおすすめです。
どこで買えるの?
私はデパートで買うことが多いですが、お茶屋さん、ネットなどでも購入することができます。初めて購入されるのであれば、対面で店員さんとご相談するのが良いのではないでしょうか。
価格の目安は?
ネットで調べれば、調べるほど様々な情報が出てきて迷ってしまいますよね。価格の上を見たらキリがありません。。。
私がおすすめする基準は、30gで1000~1500円程度。
個人の好みになってしまうかもしれませんが、これより安いものは風味が薄いかな?と思います。
こちらを目安に購入されて、慣れてきたら少し高いもの・安いものへと飲み比べてみてはいかがでしょうか。抹茶は棗にちょうど入る、20~40gで売られていることが多いです。
最後に
最近では抹茶味のスイーツも豊富なので、きっと抹茶の味は珍しいものではありませんよね?
でもいざ、抹茶を点てるとなると迷うことも多いと思いましたので、まとめてみました。ご参考になりましたら幸いです。