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季節の和菓子 柏餅について

はじめに

ゴールデンウイークも終わってしまいましたね。。。

今年のゴールデンウイークは暑かったり、風が強かったりで、落ち着きませんでしたが、端午の節句らしいことはしましたか??

今回は季節の和菓子として、この時期のおすすめの和菓子である柏餅について紹介したいと思います。

端午の節句には、なぜ柏餅??

端午の節句に柏餅が食べられるようになったのは、江戸時代からと言われています。

柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特性から、「跡継ぎが途絶えない」「子孫繁栄」の意味から縁起が良い食べ物として広まったそうです。

柏の葉の表をお餅側にして、葉の裏の葉脈が外から見えているのが基本の包み方となります。

本来の柏餅はヨモギ

よく見かける柏餅は、白いお餅に餡子が入ったものがほとんどで、時々ピンク色のお餅に味噌餡といった組み合わせもありますね。ところが本来の柏餅は、ヨモギを使った草餅なのです。

ヨモギには香りがあることから、その香りで邪気を払う力があると考えられており、ヨモギを使った草餅が食べられていたのです。(ちなみにかつては、ヨモギ以外を使った草餅もあったようです。)

ヨモギの葉は瑞々しさのある新緑を感じる香りなので、気分的にもリフレッシュすることができますよね。それに加えて邪気も払ってくれるとは、本当にありがたい和菓子ですね!

ちなみに端午の節句では、菖蒲湯に入りますよね。こちらも同じく、香りがある菖蒲で邪気を払うという思想から使われているのです。

初体験!の柏餅

実は今年、初めて道明寺でできた柏餅をいただきました。
ツブツブのもち米でできた“道明寺”は、桜餅で見かけますよね。それの柏餅版です!

私がいただいたのは、鶴屋吉信のもので、こしあん粒あんの2種類。
柏の葉の色が黄色味のあるもの/緑の濃いもので、見分けることができます。

鶴屋吉信だけあって、餡は甘過ぎず控えめな上品な甘さでした。
お餅タイプではないので、軽くあっさりといただけます!
調べたところ、道明寺が関西で生まれたこともあり、道明寺タイプの柏餅は関西の和菓子屋さんに多いようですね。

つぶあん

こしあん

個人的には、柏餅は自分が食べ慣れているお餅タイプのほうがしっくりきました。
(もちろん、鶴屋吉信の柏餅も美味しかったですよ!)

鶴屋吉信の柏餅は5月5日までの販売となります。
今年は販売期限が過ぎてのご紹介となり申し訳ございませんが、気になる方は来年お試しください。

5月上旬であれば、他の和菓子屋さんでも柏餅が販売されていると思います。ゴールデンウイーク明けの重い気分(=邪気)を柏餅で払いましょう!